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性急な提供、悔いが残る…という記事【銀】 [日記]

読売オンラインの『医療と介護』ページで発見。

筆者は、子供さんが事故で脳死状態になったドクター。

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http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20090612-OYT8T00232.htm

息子は病室で人工呼吸器につながれて脳波は平ら。脳の機能は停止していた。

 兵庫県の小児科医、杉本健郎(たてお)さん(60)は1985年3月、長男・剛亮(ごうすけ)ちゃん(享年6歳)が交通事故で頭を打って意識不明になったとの連絡を、運ばれた病院から受けて駆けつけた。

 当時、関西医大で小児神経を専門としていた杉本さんは、奇跡を祈りながらも、我が子が脳死状態にあることを理解した。

 翌日、主治医から人工呼吸器を外すかどうか尋ねられ、治療を継続するよう求めた。だが、事実上の脳死宣告後、栄養も水分も減らされ、いつの間にか血圧を上げる薬も止められた。

 数日後には確実に心臓が止まる状況に追い込まれ、今度は恐怖が襲ってきた。「このまま灰になるのか。短すぎる人生で何か生きた証しを残してやりたい」。自然に臓器提供という考えが浮かんだ。

 息子の太ももには大好きだった漫画「キン肉マン」に登場する正義のキャラクターの星マークがフェルトペンで描かれていた。「病気の子どもが剛亮の力でよみがえる。剛亮は正義の味方になるんだ」と自身に言い聞かせた。人工呼吸器が外されてから、心臓停止後に腎臓が摘出されるまでを見守った。

 しかし、杉本さんは10年以上たち、「あの決断は息子本人のためではなく、親の癒やしでしかなかったのではないか」と悩み始めた。

 幼かった息子と脳死や臓器提供について話し合ったことがない。「子ども自身の考えを聞き、家庭で生死について話し合う努力が必要だ」。96年にカナダへ留学、北欧の病院を視察し、そう考えるようになった。

 人工呼吸器をつけた子どもの面会が制限されず、家族が最期の時まで抱きしめていられる病室。集中治療室のそばにずらりと並ぶ親が泊まり込むための個室。

 親子の気持ちに寄り添った医療環境に触れて驚いた。日本で治療を受けた自分たち家族は「脳死は人の死だから治療打ち切りは仕方ない」という押しつけられた医療の中で、ゆっくり死を受け入れるための時間もなかった。

 杉本さん自身、医師として臓器移植で子どもたちが助かってほしいと思う。ただし、「精神的に参っている家族は、自分たちが救われるために『死んでも人を助ける』という臓器提供の物語に簡単にはまる」と指摘。「十分に看取(みと)り、納得した上の決断でなければ、後悔することになりかねない」と話している。

*****

心停止後の腎臓提供で、しかも家族がドクター。
それでも悔いが残る…ということ。

心停止前に心臓を摘出しても良いものか…?

20年前と違って、一部だけど植物状態の人の意識を戻すことも可能になったようだけど…。
(植物状態というのは脳幹だけ生きている。脳死というのは脳幹も死んでいる。脳幹が呼吸など生命を維持している)
札幌医科大だったか…脳の細胞を再生させる新しい治療を試験中だとか…。

脳科学が進んでいるのは間違いない。

日本では心肺停止でも蘇生させようとするのだけど、それと逆のような・・・。
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